「研修をやったのに、現場は何も変わらなかった」――経営者からよく聞く言葉です。原因は講師の質でも参加者のやる気でもなく、多くの場合「場のデザイン」にあります。
私も講師を務めたことも何度かあり、受講生の立場で講座を受けた受ける機会は多々ありました。
そこで研修について考えてみました。
知識を伝えるだけでは、人は動かない
講座や研修では、知識を得ることも大切ですが、それだけでは十分ではないと感じます。
特に、経営やデザイン、組織づくりのように、正解が一つではないテーマでは、参加者同士が考えを出し合い、迷いながら整理していく時間が必要です。それがリアルのお客さんに近いテーマであればなおさらで、座学よりも実習形式をふんだんに取り入れることがベストだと思います。
グループワークは「結論を急がせない」
グループワークも、ただ時間内に結論を出せばよいわけではありません。
一旦はブレーンストーミングをしてみるなど広く意見を求めることを心掛けたいものです。
参加メンバーによっては、一つの方向に決めつけてしまい、他のメンバーには何も言わせず、フラストレーションをためてしまうことも
起こりがちですが、時間は、みんな平等です。他者の気持ちも十分考慮すべしです。
主催者の仕事は進行ではなく「調整」
学びの場には、主催者の力も大きく影響します。
予定通りに進めることも必要ですが、参加者の反応を見たり、違和感を受講者が述べた時には、「調整役」として差配することが重要です。
学びは、講座が終わってから始まる
そして、学びは講座の時間だけで終わるものではありません。
その後に参加者がどのように活動しているか、どのようにつながっていくかも、学びの場の価値につながると思います。
人は、自分の声が大切にされたと感じた時に、その場に信頼を持ちます。
自分の活動が認められたり、応援されたりした時に、また関わりたいと思います。
帰属意識は小さなやりとりの中で育つ
帰属意識やロイヤリティは、制度や肩書きだけで生まれるものではありません。
小さなやりとりや、日々の関わり方の中で、少しずつ育つものだと思います。
学びの場をつくる側には、知識を伝えるだけでなく、参加者が考え、話し、つながるための「デザイン」が重要です。


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